BCP勉強会~正常性バイアスを知る~
2026.07.31

こんにちは。上田建築工房の上田です。
先日、熊本県を震源とした震度7の地震が発生しました。
改めて、災害によって亡くなられた方々に心よりご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様へお見舞い申し上げます。
さて、前回の記事でBCP(事業継続計画)についてご紹介しました。
今回はその続きとして、弊社で開催した「BCP認定取得に向けた第2回社内勉強会」についてお伝えします。
本格的な夏が始まり、連日の厳しい暑さが続いています。
外へ出ると命の危険を感じるほどの暑さで、以前のような夕立も少なく、朝から気温が高い日が続いています。
建設業では、炎天下で働く職人の安全を守ることが最優先です。
これからは週休二日制の導入や熱中症対策など、働き方そのものを見直していかなければ、職人の担い手不足はさらに深刻になるでしょう。
これも「会社を守る」ためのBCP(事業継続計画)の考え方だと思います。
少し話が逸れますが、職人不足についても深刻です。
2025年では大工職人は約25万人と言われていましたが、今後は毎年約1万人ずつ減少していくと予測されています。
最近では、型枠大工の年収が1,000万円に達したというニュースも報道されました。
近い将来、高い技術を持つ大工職人も、それだけの価値が評価される時代が来るのかもしれません。
本題に戻り、先日、BCP認定取得に向けた第2回社内勉強会を開催しました。

その中で、講師の株式会社アヴェントゥリストの細田先生がお話しされた言葉が今でも強く印象に残っています。
「一番やっかいなのは、正常性バイアスです。」
正常性バイアスとは、災害や事故などの異常事態が発生しても「まだ大丈夫」「自分だけは大丈夫」「今まで大丈夫だったから今回も大丈夫」と危険を過小評価してしまう人間の心理です。
これは災害心理学やBCPでも非常に重要な考え方とされています。
例えば、上田建築工房で考えると次のようになります。
| 災害・事故 | 正常性バイアス | 本来取るべき行動 |
| 南海トラフ地震 | 新見市は想定震度5弱だから大丈夫 | 備蓄・安否確認・現場停止 |
| 大雨特別警報 | 今まで浸水しなかったから大丈夫 | 早期避難・資材移動 |
| 新型感染症 | 風邪程度だろう | 感染対策・業務分散 |
| サイバー攻撃 | うちは狙われない | EDR・UTM導入、バックアップ |
| 熱中症 | 若いから平気 | 作業中止基準・休憩・水分補給 |
災害時に、「自分だけは大丈夫」という根拠はどこにもありません。
これまで私たちは、災害のたびに「想定外」という言葉を何度も耳にしてきました。
だからこそ、「想定外をなくす努力」をすることがBCPの本質なのだと思います。
熊本地震では、地震発生後に店舗で爆発が起こり、尊い命が失われる事故がありました。
報道では、地震が落ち着いたと思い、レジの金庫に鍵をするため、店舗へ戻ったのではないかと予想されていました。
責任感が強い人ほど「確認だけしておこう」「鍵だけ閉めよう」と考えてしまいます。
しかし、その責任感が命を危険にさらしてしまうこともあります。
経営者として最も優先すべきことは、社員に危険な行動をさせない仕組みをつくることです。
BCPとは、ただ単に会社を守るだけの計画ではありません。
社員の命を守り、その家族を守り、地域を守るための経営そのものだと私は考えています。
上田建築工房でも、BCP認定取得を一つのゴールではなく、社員一人ひとりが正しい判断を行える会社づくりを目指し、これからも全員で取り組んでいきます。
社員だけでなく、そのご家族にも「この会社なら安心して働ける」と思っていただける。
そんな強い会社を目指しています。

すべてに感謝

