BCP連携に向けた取り組み
2026.07.17

こんにちは。上田建築工房の上田です。
本格的な夏の到来を感じる頃となりましたが、皆様にはお変わりなくお過ごしでしょうか?
さて、皆さんは「BCP」という言葉をご存じでしょうか。
BCPとは「Business Continuity Plan(事業継続計画)」の略で、自然災害や感染症、サイバー攻撃などの緊急事態が発生した際に、会社や地域を守りながら事業を継続し、できるだけ早く復旧するための計画です。
当社ではこれまで経営方針の中でBCPの作成を進めてきましたが、このたび認定取得に向けて本格的に動き始めました。取得は来年を予定しています。
私がBCP(事業継続計画)に本気で取り組もうと決意したきっかけは、一つではありません。
東日本大震災や熊本地震をはじめ、多くの自然災害を目の当たりにしてきました。 また、西日本豪雨では、妻の実家がある岡山県倉敷市真備町は甚大な被害を受け、多くの友人も被災しました。
さらに、能登半島地震の被災地を実際に視察したことで、災害は決して他人事ではなく、いつ自分たちの地域で起きてもおかしくないということを改めて実感しました。
こうした経験を重ねる中で、今後高い確率で発生すると言われている南海トラフ巨大地震に備え、地域の皆さまの暮らしを守る企業として、BCPに真剣に取り組まなければならないと強く感じるようになりました。
7年前に建築業界の大先輩方が有志で開催されたBCP勉強会に参加したことも、大きな転機となりました。
災害支援を経験していた私にとって、その勉強会では多くの学びと気づきがありました。
災害後は建物だけでなく、人や地域も大きく変わります。
急激な人口減少や事業の縮小を余儀なくされることもあり、いち早く会社を復旧できたとしても、以前と同じようにお客様が戻ってくるとは限りません。災害後は経営計画そのものを大きく見直さなければならないこともあります。
さらに私達工務店の役割も非常に重要で、例えばランサムウェアなどのサイバー攻撃は、保険である程度対応できる場合があります。
しかし、大規模災害で復興が始まった際、最も不足するのは職人や施工体制です。
必要な人材をすぐに確保することは決して簡単ではありません。
また、災害時に最初に行わなければならないのは社員や家族の生存確認です。
ところが、大災害が発生すると、被災していない地域の親戚や知人から安否確認の連絡が入り、通信回線が混雑してしまいます。
コンサート会場や野球場など人が多い場所では携帯電話がつながりにくくなった経験がある方も多いと思いますが、災害時にはそれ以上に通信環境が悪化する可能性があります。
だからこそ、電話以外の連絡方法をあらかじめ家族や社員と決めておくことが大切です。
計画を立てるだけでなく、実際に訓練しておくことも欠かせません。
このブログをご覧の皆様も、ぜひ一度、ご家族で電話以外の安否確認方法について話し合ってみてください。
以前のブログでもご紹介した南三陸町の山内鮮魚店・山内氏は、震災直後にいち早く事業再開へ動いた際、「こんな時に金儲けか」と厳しい批判を受けたそうです。
しかし、会社の経営は待ってはくれません。
社員が安心する為には仕事が必要ですし、お金や資材が津波で流されても、返済はなくなりません。
一日でも早く事業を立て直すことが、社員やその家族、そして地域を守ることにつながります。
災害後には住宅の修繕依頼が一気に増えるでしょう。
その一方で、工事中のお客様の現場も止めるわけにはいきません。
もし、その時に自社も大きな被害を受けていたらどうなるでしょうか。
その課題を解決するため、今回私たちは会社同士が連携し、お互いに不足する人材や資材、情報を補い合いながら、一日でも早く復旧できる体制づくりを進めることにしました。
上手くいけば、日本で初めての取組となります。
この連携体制が実現すれば、日本初の取り組みとなる可能性があります。
現在は、岡山県・広島県・島根県の3県から5社が参加しています。先日には、株式会社石原工務店を会場に「第2回BCP連携会議」を開催し、災害発生時の具体的な支援方法や、各社がどのように連携していくかについて意見を交わしました。

初めて顔を合わせた会社もありましたが、既にBCP認定を取得している企業からも多くの学びをいただき、大変有意義な時間となりました。
次回の第3回の連携会議は弊社で開催する予定です。
一社だけではできないことも、志を同じくする仲間と連携することで実現できることがあります。 災害が起きても地域を守り、お客様の暮らしを支え続けられる工務店であるために、これからも学びを深め、実践を重ねていきたいと思います。

すべてに感謝

